年中行事と供養施設

お寺は衆生(現世に生きる人)の教・学の場で在り、人が人としてより良い人生を得る為に学ぶ場です。ご先祖の供養もまた、人が人として生きるに大切な事であると信じて教え学んでいただいています。

年中行事

時期 法会 儀式・その他
1月1日
 ~3日
大般若会 大般若経を転読して、国家泰安・家内安全を祈願いたします。この時仏前に供えられる般若札は、家庭の幸福や平安などの祈りが込められた護符で、法要後、檀家の皆様の家にお配りします。

新年には家のお墓にお参りしてください。

1月9日 中興開山忌 臨済宗寺院として中興した開山・霊室慧苗和尚の命日です。
2月15日 涅槃会 お釈迦さまが亡くなられた日です。お釈迦さまの徳を偲び法要をします。
3月8日 開山忌 開山・足利義兼公のご命日に行われる法要です。
3月 春彼岸会
(~春分の日~)
春分の日を中日とした前後三日を春彼岸と呼びます。彼岸とはご先祖様・仏様の居られる悟りの世界を指す呼び方です。元は太陽信仰を起源とし昼夜を等しく分かつ春分の祭礼の日にご先祖さまへの感謝を込め供養した行事です。春彼岸を境とし陽は伸び命の息吹が山野に溢れます。今自らが在ることはご先祖様のお陰で有ると感謝し、お墓参をしてご先祖の御霊を供養をします。
4月8日 花まつり お釈迦さまの誕生日を祝う法要を行います。潅仏会(かんぶつえ)ともいい、お釈迦さまが生まれたルンビニーの園を再現した御堂をまつり、花で飾ります。
8月 盂蘭盆会(お盆)
 (8月13日
   ~16日)
棚経・新盆供養
お盆に里帰りされた御霊のご供養の為にご祈祷しております。特に亡くなられて四十九日を過ぎた仏様を初めてお迎えする新盆のご供養にはご家族一緒にお祈り頂きたいと思います。

13日の迎え盆では家族親族でお墓参りをし、家のお仏壇に供物を供えてご先祖様を招き迎え共に過ごし、16日の送り盆でご先祖様を送り出します。ご先祖様に対して深く感謝しつつ生活をする良い伝統あり、大切な行事です。

9月 秋彼岸会
(~秋分の日~)

施餓鬼会

秋分の日を中日とした前後三日を秋彼岸といいます。春彼岸と同じく昼夜を等しく分かつ秋分の祭礼の日、ご先祖さまに五穀豊穣を願ながら感謝を捧げ供養します。秋彼岸を過ぎると陽は短くなり山々の木々が色づく中、田畑の作物は実りの季節を迎え静かに冬の準備を始めます。人の人生も生まれ、育ち、花開き、実り、やがて枯れて行きます。ご先祖様のそうした人生のお陰で今日の自分が有ることを感謝し、お墓参をしてご先祖の御霊を供養をします。

光得寺では秋のお彼岸の中日(秋分の日)に施餓鬼法要を併せて執り行っております。施餓鬼会(せがきえ)は「仏説救抜焔口餓鬼陀羅尼経(ぶっせつくばつえんくがきだらにきょう)」という経典に由来します。本堂の入口にご本尊の方を向けて施餓鬼棚を組み、三界の萬霊、餓鬼道に落ちて苦しむすべての衆生を救済するというご供養を行います。浮かばれないすべての精霊(萬霊)をご供養する事により自らの祖先の霊を供養する行いです。

10月5日 達磨忌 臨済宗の初祖である達磨大師の命日です。
11月21日 開基・足利義氏公の命日です。
12月8日 成道会 成道会(じょうどうえ)はお釈迦さまが悟りを開かれた日を記念して行なわれる法要です。
12月12日 本山開山忌 本山妙心寺の開山・無相大師・関山慧玄の命日です。

光得寺の施設

本堂

本堂はお寺の伽藍を構成する中心施設であり、元は修行僧が仏法(仏様の教え)を学ぶ教学の場でありました。現在では僧籍にある者に限らず衆生が仏様の教えに浴し学び悟る場所となっています。

須弥壇

ご本尊である阿弥陀如来様を祀る祭壇です。その名は須弥山(日本語名:妙高山)が元になり世界の中心を意味する言葉です。現代的に解釈すればひとつの世界観(宇宙観)を意味する象徴となっています。

供養棚

ご先祖様のご位牌やお骨をお預かりし供養させて頂く場所です。

書院

ご供養をされるご遺族の方が暫し寛ぎながら亡き人の思い出に浸る場所です。その語源は書斎・書房とあるように元は寺の書庫や執務室と云う機能を指す呼び名でしたが、室町時代以降その様式がまとめられ広く客間を指す言葉として通じるようになりました。

墓地

故人の御骨を納め冥福を祈る為の供養の場所です。その起源のひとつとなるのは、釈迦の遺骨を納めた塔(仏舎利塔)であり、その形を模した供養塔が五輪塔です。命日やお盆、年忌供養の際に御墓にお供えする卒塔婆は五輪塔の形を模した供養碑です。また五輪塔を大規模にしたものが五重塔と言われます。光得寺には足利氏の供養の為に樺崎寺に建立されていました五輪塔が伝えられています。ご先祖様にお供えする卒塔婆はその五輪塔と同じなのです。